自分の居場所はここじゃないというアリスに私は「でもこの場所を選んだのはアリス自身でしょ?」と問いかけます。
するとアリスは怒ったように「違うの。帰りたいけど帰れないの。」
不思議に思った私は「どういう意味?帰りたいのなら帰れば良いじゃない。何度も転生しているから帰れないってこと?それとも何か特殊な物や能力がないと帰れないとかなの?」
そんなことをアリスに聞いていると、突然周囲が真っ暗な空間になったのでした。
そして小さな窓のようなが出現し、その中で光がキラキラと輝きだしたのでした。
アリスは驚く素振りも見せず、光る小さな窓を見て「でも、もうここには無いの・・・」と言うのです。
「なせ無いと思うの?」
「無くなってしまったから・・・」
「いつ?」
「ずっと昔昔昔に・・・。優しい光に抱かれていて、その時は私も素直な気持ちでいれたの。」
「じゃあその光の記憶を辿って、その光の場所に行こうよ。」
「無理なの小さな牢獄が次元の違う魂の中にあって、その小さな牢獄の中に小さくなった光が灯っているの」
「その牢獄を作ったのは誰?」
「分からない。転生する中で傷つき過ぎたせいか、光を守るために最後の砦として牢獄の中に入れているのだけど、光は閉じ込められたと思っている。でもね。本当は私、この光を出したいと思っているの。」
「じゃ、自分で自分の事を愛さないとね。」
私がそう言うと、アリスはビックリしたような顔で私を見たのでした。