Aさんの魂が戻りたい場所は、とても大きくて温かいかったと言うのです。
なので手始めに今世に転生する前の記憶を一緒にたどることにしたのです。
するとそこには、温かさをいつも求めて転生しているAさんの魂がいたのでした。
その時にAさんの魂は女の子の姿をしており、名前は「アリス」と言います。
そんなアリスがいる場所を見ると、森の中にある鏡に囲まれた部屋の中に居たのでした。
「なぜそんな所にいるの?」とアリスに聞いたところ
「森の中にある綺麗な花を求めて、森の中に入った」と言います。
その綺麗な花は温かい気持ちの場所でしか咲かない花らしく
「妖精が守っているので土地が綺麗で、花がある所の周りは幸せになるし綺麗になれる。」と言われていると言うのです。
そして「その花を求めて森の奥深くに入った結果、風景がどんどん変わっていき、道がどこにもないような場所にたどり着いてしまい、気が付くと鏡に囲まれた部屋の中にいた。」というのです。
私はアリスに問います。
「あなたの居た場所の周りは綺麗では無かったの?」と。
「私はあまり明るくない花しか持っていないから・・・。だからその綺麗な花を持って人に接することで周りを明るくして幸せにしたいの。」
私が「なぜそう思うの?」と聞くと
「私に気づいても、誰も私に振り向いてもくれない。皆余裕がないのだと思う。でも幸せになれば余裕が出来るでしょ?」
この言葉を聞いて、私はアリスが誰かを幸せにすることの見返りで、自分が愛されて幸せになれるのだと思っているのが分かったのです。
でも幸せとは本来そういうものではありません。
なので私は「アリス自身がまず幸せにならないとダメなんだよ。そのままのアリスで愛されるんだよ。」と説きます。
するとアリスは「愛される為に良い人でいようとしてるけど、実際の私はドロドロしていたり、惰性があったりするから、私は愛される価値があるのか?と思っている。」と言います。
愛されるために良い人を演じているのに、本音は自分が愛されるだけの価値がないと思っているというアリスの感情の矛盾が出てきたのでした。